ルームステップアップガイド
はじめに
こちらはかんたんガイドを既に読まれてルームについてある程度理解されている方、一通り触ってみてより詳しくルームで出来ることについて知りたい方向けのステップアップ用の記事です。
機能紹介をメインとしつつ、どのような使い方が出来るかという流れとなりますので、ルームについての基本が知りたい方はまずはかんたんガイドを先にご確認下さい。
かなりの大ボリュームの長編となりますので、全てを一度に読もうとせず、知りたい部分をピックアップして読んでいくことをおすすめします。
Contents
スタジオとルームの違い
「配信」がメインで使われていた「スタジオ」という世界に対して、ルームは「空間構築」をメインとした世界です。
スタート地点を別にして、ほぼ1から新しく作り出された世界のため、今までのバーチャルキャストの「スタジオ」とは様々な点において異なってきます。
大きく変わるもの
空間の永続性
「スタジオ」は人に紐づいていたため、部屋主がいないと空間が閉じてしまったり、人がいない状態では行ける場所がほとんどありませんでした。
「ルーム」では空間がサーバーに保存されて永続性があるため、人がいない状態でも様々な場所に行くことが出来ますし、そこでアイテムを出したり動かすとその状態を保存することが出来ます。
スタジオIDがルームキーに
空間のつくりが変わるのに伴って、今までの「スタジオID」に代わりそのルームを示す識別子であり鍵となる「ルームキー」というものが登場します。
「ルームキー」は基本的には変わらないため、一度共有したら、そのルームが非公開でも、ルームのオーナーがいなくても、自由に出入り出来るようになります。
この「ルームキー」は「移動先指定用ID」欄に入力して「スタジオ」、「ルーム」それぞれのリングメニューから「ルームキー指定先」で移動するといった使い方が可能です。
高さと壁の概念
「ルーム」ではキャラクターに当たり判定が追加され、通り抜けられない壁や、坂や階段を上ったりする高さが表現出来るようになりました。
また、同時にリリースされたUniVCI v0.30のコライダーレイヤーの機能を活用することにより、キャラクターが乗れる床やキャラクターは通り抜けられるがアイテムはぶつかる壁など幅広い表現が可能になります。
アイテムが複数生成可能に
アイテムの扱いも大きく2点変わっています。
1つ目は「アイテムが複数生成可能」になったことです。
「スタジオ」では1つのアイテムを1人1つまでしか出せませんでした。これだと、例えばサイリウムを買って両手で持ちたいと思っても2種類買わないといけません。
そこで「ルーム」では1つのアイテムを複数生成出来るようになりました。ルームごとのオブジェクト上限はありますが、アイテム単位での上限はないため、1つサイリウムを買えば両手で持つだけでなく配って歩くことだって出来ます。
アイテムの寿命
アイテムの扱いの変更点の2つ目は「アイテムの寿命」が変更出来るようになったことです。
「ルーム」ではアイテムを出したり動かしたりすると、その状態が保存されますが、それだと「誰がどんなアイテムを置いていくか分からないから心配」であったり、「基本的にはアイテムが保存されないようにしたいけど物によっては残って欲しいこともあるかも」というケースがあると思います。
そこで、アイテムの寿命がルーム単位での基本ルールと、アイテムごとの個別設定でそれぞれ選択出来るようになっています。
アイテムの寿命は「ルームに紐づく」と「参加者に紐づく」の2種類が選択出来ます。
「ルームに紐づく」の場合は、アイテムを意図的に消したり、そのルーム自体が消えたりしない限りはアイテムが残り続けます。
「参加者に紐づく」の場合は、アイテムを出した参加者が退出すると同時に消滅します。
新しく増えるもの
ユーザー種別
「ルーム」ではユーザー種別というものが登場します。
これはルームごとに決めるルールによって出来ることを決めるためのもので、「オーナー」「管理者」「TSOユーザー」「匿名ユーザー」の4種類があります。
オーナー
オーナーは1つのルームにつき1人のそのルームの制作者であり、ルームの全ての設定を変更可能なユーザーになります。
リリース時点ではTHE SEED ONLINEと連携していれば1人1つマイルームを所持しているため、必ず1人1ルームはオーナーとなります。
管理者
管理者はオーナーに準じた権限を持たせることが出来るルームの共同編集者です。1ルームにつき10人まで設定可能です。
TSOユーザー
TSOユーザーは文字通り、オーナーでも管理者でもない、THE SEED ONLINEと連携しているユーザーです。オーナー、管理者、TSOユーザーはルームでは連携しているTHE SEED ONLINEアカウントのユーザー名が表示されます。
匿名ユーザー
匿名ユーザーはTHE SEED ONLINEと連携していないユーザーです。ルームでもタイトル画面で入れたニックネームが表示されます。匿名ユーザーはルームでは「マイアイテム」「リンク生成」「お気に入り」など一部機能が制限され、マイルームでした変更も全て保存されません。
権限の管理
ルームでは「誰が入室出来るか」「誰がアイテムを出せるか」「誰がロケーションを変更出来るか」などを全てユーザー種別ごとに権限が管理出来ます。
これにより例えば「イベントをやるので誰でも入れるようにしたいけど、アイテムは知り合いの管理者にしか出せないようにしたい」など様々なシチュエーションに対応可能となっています。
VR内で出来ること
VR内で出来ることの大きな点として、ルームではリングメニューとコンテキストメニューが大きく変更されています。
リングメニュー
リングメニューは内容や階層が見直され使いやすくなりました。
全ての機能を説明すると長くなってしまうのでここでは概要だけ紹介します。1つ1つの機能は是非実際に触って確認してみてください。
キャラクター変更
自分のアバターとなるキャラクターを変更することが出来ます。
マイアイテム
THE SEED ONLINEのインベントリに入れたアイテムを呼び出すことが出来ます。
カメラ
将来実装予定の機能です。写真を撮影出来るカメラと、撮影した写真をVR内で確認してSNSに投稿できる機能が追加される予定です。
ルーム
「公開ルーム一覧」、「お気に入り」、「履歴」など様々な条件で絞り込んでルームを探して移動することが出来ます。
ルーム情報
「ロケーション変更」やルーム内のオブジェクトの管理、移動速度や音の設定の管理など、そのルームの設定を行うことが出来ます。
参加者リスト
そのルーム内の参加者を一覧化して、個別に音量の調整などが行えます。
リスポーン
現在のルームに設定されたロケーションのスポーン地点に移動することが出来ます。
スタジオ
「ルーム」から「スタジオ」に移動します。
システム
音量や移動方法、モーションの調整など各種個人設定を行うことが出来ます。
(THE SEED ONLINEと連携していない状態だと一部のメニューが選択出来ません)
コンテキストメニュー
コンテキストメニューは内容こそ「寿命変更」が追加されただけですが、大きく3点変更があります。
キャラクターとロケーションに対して、コンテキストメニューが開けるように
キャラクターやロケーションに対してコンテキストメニューが開けるようになりました。
これで名札が近くにない時も相手の名前がすぐに確認出来たり、気に入ったロケーションが商品として販売されていればそのまま購入することが出来ます。
選んでいるオブジェクトのハイライトを分かりやすく
コンテキストメニューで選んでいるオブジェクトのハイライトが分かりやすくなりました。
対象となっているサブアイテムが強くハイライトされ、そのオブジェクト全体が薄っすらとハイライトされます。また固定を行った際、固定状態のサブアイテムは赤くハイライトされるようになりました。
コンテキストメニューの出し方を統一
コンテキストメニューの出し方を「メニューボタン長押しで開く」に統一しました。
これにより、手に装着アイテムをつけながらリングメニューを開けるのに加えて、うっかり壁に埋まってしまった時などでもメニューを開いて脱出出来ます。
Webサイトから出来ること
ルームでは専用のWebサイトから「ルーム情報の設定」や「権限の設定」、「管理者の追加」が行えます。
こちらのページを開いて、右上のボタンからTHE SEED ONLINEアカウントを利用して連携し、再び右上のボタンから「マイルーム」を選択します。
この画面が開いたら【情報設定】から「ルーム情報の設定」と「権限の設定」が、【管理者設定】から「管理者の追加」が行えます。
権限の設定
ルームの情報設定ページを開くと、初期設定はこのようになっています。
各設定について簡単にご紹介。
ルーム公開
そのルームがWebページやVR内のリングメニューの公開ルーム一覧に掲載されるかどうかを選択出来ます。非公開状態でも「ルームキー」による移動、「お気に入り」による移動は可能となっています。
稼働エディション
安定版、ベータ版、どちらのエディションで入った際にルームの状態が保存されるかを選択出来ます。指定されていないエディションでもそのルームに入ることが出来ますが、そこでした変更は保存されません。
オーディオの減衰
ルームはデフォルトで3Dオーディオになっており、そこでのオーディオの減衰の仕方を設定出来ます。最小距離から減衰が始まり、最大距離で完全に減衰して聞こえなくなります。
ルームの最大人数
ルーム内に入れる最大人数を設定出来ます。
VCI生成権限
ルーム内でVCIが生成可能なユーザーの範囲を選択出来ます。
ルームの入室許可範囲
ルームに入室可能なユーザーの範囲を選択出来ます。
ルームのロケーションを変更できるユーザー
ルームのロケーションを変更可能なユーザーの範囲を選択出来ます。オーナー以外を選択した時は、ぞれぞれが持ち込んだロケーションに変更することが出来ます。
オーナー・管理者以外のアイテムの寿命
オーナーと管理者以外が出したアイテムが保存されるかを選択出来ます。
オーナーと管理者が出したアイテムはデフォルトで「ルームに紐づく」になっています。
管理者の追加
管理者は、マイルームの「管理者設定」からユーザー名で検索して、1ルームにつき10人まで管理者の追加が可能です。
今後の更新について
まだ説明が足りない項目があるかと思いますが、今後もブログやwikiなどに情報を順次追加予定となっておりますのでそちらをお待ちください。
今はまだ、不便な部分、足りない部分があるかもしれませんが、ルームはこれからどんどん機能が追加され、拡張されていく世界です。
遊んでみて、活用法を考え、そして足りない部分や要望があれば、フィードバックを頂いて皆様と共に発展させていけたらと考えております。
ご協力よろしくお願いします。
最後に今後の既知の不具合の改善と、追加予定の機能について記載させていただきます。
なお新機能については時期未定のもの、検討中のものも含まれますのでご注意ください。
既知の不具合
・ルームが公開されている時、入室出来ない場合でもリストに表示される
・コンテキストレーザーの角度がおかしい
・ルームではGLBのロケーションが選択出来ない
その他判明次第、不具合対応状況に追記していきます。
検討・予定されている機能
・カメラ機能
・1人複数マイルームを所持出来るように変更
・ソーシャル機能
・1ルームに対しインスタンスを複数生成出来るように変更
・VIVE Pro Eyeによるアイトラッキング機能
・モーションフィルター機能
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